Columnココロのコラム
笑顔
2021.08.10
皆さんは普段、笑うことがどのくらいありますか?
ウェブ上の時計写真や製品カタログをよく見ていると、時計の針がすべて「10時10分」になっていることに、気づいたことはありませんか?
ブランド品の時計ですと、多くの場合針穴の上、つまり文字盤の12の下にブランドロゴが配置されていることが多くあります。
製品のブランド名を短針と長針の間にしっかりと見せるためと言われていますが、その他におまけのように伝わる逸話があります。
アメリカが大恐慌時代へと突入した際、とある時計店の主人が「厳しい時こそ笑顔が必要だ」という事で、ショーケースに並んでいる時計の針を、笑顔の口のように見える10時10分前後に合わせたところ、
売上が急増したため、他の時計店もそれにならったという説です。
最近はコロナ禍などで個々の仕事環境が大きく変化しており、その対応に追われ、笑顔を見せる余裕がない人も増えているのではないでしょうか。このような厳しいときこそ、笑顔が大事になります。
皆さんは笑顔には大きな力があることは知っていると思います。
それは組織においても個人においても発揮されます。
技術系企業を創業し、世界で活躍したビジネスパーソンである盛田昭夫氏は、「ネクラな組織からは何も生まれない」と語っています。明るさのある組織は皆が前向きになり、創造力を発揮します。
また笑顔には「相手の警戒を解く」「人間関係がよくなる」「周囲の雰囲気がよくなる」「ストレスを軽減させる」「集中力が増す」など、多くのメリットがあります。
会社がより良い組織となるように、また社員が気持ちよく働けるように、両者が高め合っていくために、私は100年近く前の時計屋さんの試みを思い出し、厳しい時こそ笑顔の大切さを実感します。
ふとした時、時計の針を10時10分に合わせてみてはいかがでしょうか?
苦しいときでも自分から笑顔になって、周囲に振りまけば、環境や身の回りに何らかのよい影響を与えられるはずです。
まずは自分から率先して、笑顔を広めてみませんか?